2012年03月21日
道具を作る道具(43話)

*クラフトナイフの替え刃に自分で柄を付けた「キャロットナイフ」にんじんの如きもっさりした形状が実に使いやすい。握りやすく疲れない。
最近、すっかり自作ルアーと管理釣り場が癖になってきて危険だ。ゾフィーさんの影響である。この方の自作魂はハンパではない。で、影響されて木を削り出したのであるが、カッターナイフ、出刃包丁と来てオルファーのクラフトナイフに行き着いた。これは凄い。肉厚刃の直進性とカッターの手軽さが融合している。
刃物にはそれぞれ特徴があるのでまずは説明させてもらいまする・・・。私はいつもグダグダと試行錯誤するのですよ。
●カッターナイフ
ナナメに折れ線の入ったアレです。一般に工作といえばこれですがこの薄手の刃物は意外と曲者です。刃が薄く弾力があり、たわむので変に素材に刃が食い込んだり逆にぜんぜん入らなかったり。エンピツけずるのも苦労します。あと刃が使い捨てなのがイヤ。薄い素材向けで材料が木材だと使い慣れるのに苦労します。竹や木の工作をこれで子供に教えるのはよくないと思います。刃の制御が難しすぎて自信無くしそうだし、怪我をしやすく危険です。相手が厚いか固い時は刃も肉厚にする必要があります。
●出刃包丁
上記のようにカッターナイフの使いにくさに疑問を持ってから使い出した刃物。直進性があり木を少しずつ正確に削る事が可能。刃がぶれない、ので変に素材に食い込む事が無い。スパスパの状態に砥いであると削カスはカツオブシのごとく薄く出来る。ただし弱点もあり、出刃は研ぐのがめんどくさく切れ味が落ちると途端にどうしようもない刃物になる(厚刃は切れ味が落ちると無残。刃物ではなくただの鉄の棒となってしまう)。頻繁に刃を研ぐ必要がありそれが作業のテンポを乱す。興がのっている時に一気に削りたい私には不満。複数持つには経済的ではないし。あとでか過ぎて繊細さに欠けるとこも弱点といえば弱点。
●オルファークラフトナイフ
カッターの代名詞オルファー社が出しているクラフトナイフ。LとSがある。どちらも安い。Lで500円しない。
厚刃で短いので繊細かつパワフルに作業が可能。刃の角度と厚さが絶妙で直進性と切れ味が同居している。しかも替え刃が安価に売られているので揃えておけば一気に作業が可能。木工細工工作ナイフの決定版みたいなやつだった。しばらくは替え刃を複数研ぎながらローテーションさせて使っていた。子供にエンピツ削りや木工を教えるにはベストの刃物かもしれない。刃がたわまないから安全。
●キャロットナイフ(にんじんみたいだから命名)
私のオルファークラフトナイフに対する愛と不満が生んだナイフ。不満点とは・・・・まず柄が貧弱で力んで作業出来ない。しまいには手が痛くなる。もうひとつは替え刃が研ぎにくい(なんせ刃だけだし)この二つだった。で、ある日思いついた。「替え刃に柄を付ければいいじゃん。穴開いてるし柄から引っこ抜けなくする事もできるじゃん。」そんなわけでこれは替え刃に柄を付けただけ。工夫は・・・安価で頑丈で、手軽に手早く作れる柄を考えた所。
試しに少し大きめの柄を付けた時はあまりに使いやすくて驚いた。力が入れやすいので1.5倍は切れ味が増したように感じたのだ。

*現在10本作った。まとめて砥いでまとめて使っている。替え刃の価格からしてLで170円、Sで75円程度であるからアホみたいに安い。ただし、この刃物は1000番と3000番の砥石が満足できる切れ味の維持に必要。
Posted by モジャオ at 01:31│Comments(0)
│工作道具の話
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
|
|
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。 |